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第7回定時総会を開催

 当協会は、6月4日(火)にホテルニューオータニ「麗の間」において「第7回定時総会」を開催した。

 総会では、委任状を含め306社の出席があり、「第1号議案 平成30年度事業報告及び決算承認の件」「第2号議案 定款の一部変更の件」「第3号議案 役員選任の件」を全会一致で承認し、「令和元年度事業計画及び予算の件」の報告を行った。
 この後、長年当協会の役員を務めこのたび退任となった方々に神山会長から感謝状が贈呈された。また、優良事業表彰、優秀社員表彰を行い、神山会長から表彰状と記念品が授与された。
 なお、総会終了後に開催された理事会において、神山会長は名誉会長に就任。馬場副会長が新会長に選任された。
 引き続き行われた懇親パーティーでは、冒頭、神山名誉会長から挨拶があり、その後花束と記念品が贈呈された。続いて、馬場会長の挨拶の後、石井国土交通大臣、菅内閣官房長官など多数の来賓の方々から祝辞をいただいた。(以下に神山名誉会長、馬場会長挨拶並びに石井国土交通大臣祝辞の要旨を掲載。)懇親パーティーには当協会会員のほか、国会議員、官公庁・友好団体関係者など900名を超える出席があった。

[神山名誉会長挨拶]
 本日は、国会の先生方、国土交通省の幹部、友好団体の幹部、そして会員の皆様、大勢の方々にご出席をいただきましてありがとうございます。
 まず、総会が無事に終了しましたことをご報告申し上げます。令和に入りましたこの時に、総会と理事会の議決により全住協の新しい体制を発足することができましたことを大変嬉しく思っております。私は、日住協の理事長、全住協の会長を務めさせていただき、その前の理事長代行の時期を合わせますと20年近くになりました。最近になって、そろそろこの辺で世代の交代、若返りを図り、新しい体制で新しい時代に向かっていくことが必要であると思ってきたところです。
 組織というのは、常に代替わりをして新しい血を送り込んでいかないと長続きしない。これは一面の真理であろうと思います。
 長い間務めさせていただきましたけれども、皆様のご指導・ご協力をいただきまして、無事に務めを終了することができました。今後私自身が協会に対して何ができるかは分かりませんが、この協会がますます発展してほしいと心から念願をしております。そのために今日ご参会の皆様のご指導とご鞭撻を引き続き頂戴したいと伏してお願いを申し上げ、お礼の言葉に代えさせていただきたいと存じます。本当にありがとうございました。

[馬場会長挨拶]
 神山名誉会長、本当に長い間お疲れ様でございました。長年の多大なるご貢献、ご実績に心から感謝申し上げます。
 「令和元年」、何とも清々しい響きを感じます。トランプ大統領を国賓としてお迎えをした天皇・皇后両陛下の皇室外交デビューも実に鮮やかで、改元を機に、自然災害の傷跡や社会不安の閉塞感を引きずったまま終幕を迎えた平成の時代をリセットして、新たな未来、将来に向けての期待の大きさが窺えるように思います。令和の名付け親とされています大阪女子大学名誉教授の中西進先生は、「令」という字は、人が跪いて神様のお告げを聞く様を表している、あえて訓読みすれば「うるわしい」という概念だと、ある本で書かれておられました。
 「初春の令月にして気淑く風か和ぎ」。
 国内はもとより世界各地で格差と分断の深まりが懸念される中で、どのようにして調和を図っていくのか、立場が異なる人達の眼差しが問われる時代にあって、「和たらしむ」と万葉集の中で歌われていますけれども、その主体が私達一人一人でありたいものだと心から思います。
 さて、新会長就任に当たりまして、私自身と協会のつながりについて少しだけ自己紹介をさせていただきたいと思います。今から30年ほど前、平成元年6月に、名前こそ変わっていますが、東海住宅産業協会の理事長を拝命し、同時に全国住宅宅地協会連合会の理事となりました。その後、バブルの崩壊、リーマンショックなど、相次ぐ試練を経るごとに不動産市場で活躍する企業も様変わりをしました。また、それに伴って業界団体としても様々に合従連衡を繰り返し、平成25年にようやく現在の「一般社団法人:全国住宅産業協会」という、非常に大きな組織が出来上がりました。その年に開催された「全住協」としての記念すべき第1回目の全国大会を、地元名古屋に誘致をして開催地協会の名誉に与かることもできました。そして今日、令和元年6月、どういう天命が働いたのか知る由もありませんが、再び改元という区切りの年に「全住協」の会長を仰せつかりました。これまでは専ら地方の声を代表する一員として協会活動に参画してきましたが、これからの活動につきましては、突然のことでもあり、未だ確たるビジョンを持つまでの時間的余裕がありません。ただ、神山名誉会長始め、協会運営に大変な尽力を傾けてこられた多くの先達、諸兄の努力があって、「全住協」が今日の地位を築くことができたこと、肌身をもって体現してきました。この歴史を汚すことなく、さらなる発展に向けてより一層精進をしていきたいと思っております。 昨年8月に内閣府から示された「近未来の新しい社会の在り方を模索するSociety5.0」の実現に向けて、住宅や住生活サービス面では、何を、どのように取り組んでいくべきか、これからの市場開拓に向けて私達に投げかけられた大きな課題となっています。
 一方で、明治の元勲である西郷さんの言葉に「明るい場所にいる者は、暗い所にいる者を見ることができない」という名言があります。私達が相手とする消費者は多様な国民、地域住民、庶民が主体であります。首都圏と地域経済とのバランスを図りながら社会の隅々にまで光が当たるような協会活動と政策提言に全力を傾けていきたい。その心意気だけをお伝えして、新会長としての最初の挨拶とさせていただきます。

[石井国土交通大臣祝辞]
 ご紹介いただきました、国土交通大臣の石井啓一でございます。本日は一般社団法人全国住宅産業協会の第7回定時総会が滞りなく行われ、総会後の懇親会が盛大に開催されますことをお祝いを申し上げます。
 まずもって神山名誉会長におかれましては、強力なリーダーシップを発揮されて、平成25年に業界の長年の悲願であった中堅住宅不動産業団体の統合を実現し、全国住宅産業協会を設立するという偉業を成し遂げられるとともに、初代会長として協会の発展の礎を築かれたことに心から敬意を表したいと存じます。また、業界の先頭に立って空き家対策や無電柱化の推進、住生活基本計画の策定に向けての提言など、国土交通行政の推進にご協力をいただき、深く感謝を申し上げます。
 馬場新会長におかれましては、このたびのご就任誠におめでとうございます。全国住宅産業協会のさらなる発展のため、ご活躍されることを期待を申し上げたいと存じます。
 住宅は豊かな国民生活を支える基盤であり、経済の波及効果が大きく内需を支える重要な役割を担っております。このことから、本年10月からの消費税率10%引上げへの対策として、すまい給付金の拡充に加え、住宅ローン減税の控除期間の3年間の延長、次世代住宅ポイント制度などによりまして、万全を期してまいりたいと存じます。また、増加する空き家への対策といたしまして、管理不十分で放置することが不適当な特定空き家等の所有者に対し、市町村による助言、指導、勧告、行政代執行など、空家対策特別措置法に基づく措置の活用を促進するとともに、空き家の除却、活用等への予算上の支援や税制措置等にも積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
 令和という新しい時代を迎え、国民一人一人が真に豊かさを実感でき、安全・安心で快適な住生活が実現できるよう、引き続き皆様のご支援とご協力をお願いをいたします。結びに、全国住宅産業協会のますますのご発展、そして本日ご出席の皆様のご健勝、ご活躍を祈念をいたしまして、私の挨拶とさせていただきます。おめでとうございます。