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発売戸数は首都圏が前年比8.2%減、近畿圏20.6%増~不動産経済研究所、8月の新築マンション市場動向

 不動産経済研究所がまとめた2020年8月の「首都圏・近畿圏の新築マンション市場動向」によると、首都圏(1都3県・5エリア=東京都[東京23区、東京都下]、神奈川県、埼玉県、千葉県)の発売戸数は1669戸で、前年同月(1819戸)比8.2%減となり、2か月ぶりの減少となった。
 発売物件数は131物件で、前年同月の124物件を7物件上回ったものの、100戸以上発売した物件はゼロであった(前年同月は3物件)。また全131物件のうち、初回売出し物件(単発物件[期分けをしないで全戸売り出した物件]を含む)は26物件・637戸で、前年同月の23物件・1156戸を物件数で3物件上回ったものの、戸数では519戸下回っている。
新規発売戸数に対する契約戸数は1143戸で、初月契約率は68.5%。前年同月比6.9ポイント(P)ダウンし、2か月連続で70%を下回った。

【首都圏、発売戸数】1669戸(前年同月比8.2%減)。エリア別にみると、東京23区589戸(同51.0%減)、東京都下168戸(同30.2%増)、神奈川県530戸(同41.7%増)、埼玉県176戸(同179.4%増)、千葉県206戸(同296.2%増)。東京23区以外のエリアが増加しており、中でも、埼玉県と千葉県が大きく伸ばした。首都圏全体に対する東京23区のシェアは35.3%にとどまっている。

[同、契約率・価格]◇初月契約率は68.5%(前年同月比6.9P減)。エリア別にみると、東京23区63.8%、東京都下52.4%、神奈川県79.2%、埼玉県75.0%、千葉県61.7%。神奈川県と埼玉県が70%を上回った一方で、東京23区と千葉県は60%台、東京都下は50%台となっている。◇1戸当たりの平均価格は6011万円(前年同月比6.2%下落)、m2単価は93.3万円(同4.2%上昇)。平均価格は5か月ぶりのダウン、m2単価は8か月連続のアップ。エリア別では神奈川県、埼玉県、千葉県が平均価格、m2単価ともに上昇したほか、東京23区のm2単価は2割以上の上昇となった。

[同、専有面積・即日完売戸数など]◇専有面積は64.43m2(前年同月比10.0%縮小)。専有面積が100m2以上の住戸は東京23区2物件・12戸、神奈川県2物件・5戸、千葉県2物件・6戸の合計6物件・23戸で、シェアは1.4%だった。◇即日完売物件は1物件・3戸(シェア0.2%)。◇フラット35登録物件戸数は1475戸(シェア88.4%)。◇販売在庫は8月末時点で6858戸。前月末比392戸の減少、前年同月末比では110戸の増加。

[同、9月の発売予測]前年同月(2359戸)を下回る2000戸前後の見込み。

【近畿圏、発売戸数】近畿圏(2府4県・9エリア=大阪府[大阪市部、大阪府下]、兵庫県[神戸市部、兵庫県下]、京都府[京都市部、京都府下]、滋賀県、奈良県、和歌山県)の発売戸数は1617戸(前年同月比20.6%増)。5か月ぶりに前年実績を上回った。エリア別にみると、大阪市部734戸(同7.3%減)、大阪府下400戸(同44.4%増)、神戸市部155戸(同78.2%増)、兵庫県下120戸(同76.5%増)、京都市部166戸(同100.0%増)、京都府下0戸(前年同月4戸)、奈良県37戸(前年同月比94.7%増)、滋賀県3戸(同72.7%減)、和歌山県2戸(前年同月0戸)。

[同、契約率・価格など]◇初月契約率は78.2%(前年同月比6.7P減)。2か月ぶりに70%を上回った。◇1戸当たりの平均価格は3492万円(前年同月比14.3%上昇)。m2単価は69.4万円(同6.0%上昇)。平均価格は6か月連続のアップ、m2単価は2か月連続のアップ。◇販売在庫は8月末時点で2751戸。前月末比5戸の増加、前年同月末比では752戸の増加。
[同、9月の発売予測]前年同月(1406戸)を下回る1200戸程度を予測。

〔URL〕https://www.fudousankeizai.co.jp/mansion
【問合先】企画調査部 03-3225-5301