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第11回定時総会を開催

 当協会は、6月6日にホテルニューオータニ「悠の間」において「第11回定時総会」を開催した。
 総会では、委任状を含め293社の出席があり、「第1号議案 令和4年度事業報告及び監査報告の件」「第2号議案 役員選任の件」を全会一致で承認し、「令和5年度事業計画及び予算の件」の報告を行った。
 この後、優良事業表彰、優秀社員・優秀技能者表彰を行い、馬場会長から表彰状と記念品が授与された。受賞者は以下のとおり。
 引き続き行われた懇親パーティーでは馬場会長の挨拶の後、斉藤国土交通大臣、菅前内閣総理大臣など多数の来賓の方々から祝辞をいただいた。(以下に馬場会長挨拶要旨並びに斉藤国土交通大臣祝辞要旨を掲載。)懇親パーティーには当協会会員のほか、国会議員、官公庁・友好団体関係者など600名を超える出席があった。

[馬場会長挨拶]
 全国からの会員はもとより、斉藤国土交通大臣を始め、閣僚の方々、そして菅前総理、国会議員の先生方、政府関係機関の皆様、それに友好団体の方々など、多数の方にご参加をいただき誠にありがとうございます。懇親パーティー開催に当たり一言ご挨拶申し上げます。
 感染症の動向につきましては、「収まる」という漢字を書く「収束」まではこぎつけ、様々な制約から解放された日常が戻ってきました。全国至る所で旅行者の姿を目の当たりにし、株価も一気に上昇基調で間違いなく景気の持直しを実感できることに喜びを感じております。一方、今年に入ってからも、我が国も含め、原因はともあれ異常気象と激しい地殻変動が頻発しており、明らかに地球全体が活動期に入っているのだろうと思います。今NHK大河ドラマは「どうする家康」ですが、江戸幕府を開くに当たって彼がいの一番で力を注いだ政策が国の安定と発展を図るための治山治水です。暴れ川の河川改修に止まらず土地の有効利用と水源管理、その手法が全国各藩に浸透した結果、農業や地域経済の発展に大きく貢献したと記録されております。これを今に当てはめると、都心部の密集回避と地域の活性化を見据えた政策です。老朽化したインフラの更新、人口減少社会にふさわしいダウンサイズ、災害に強いまちづくりの基礎となる立地の適正化、経済安全保障を担保する国内生産力の回復など、秩序ある、そして合理的な土地利用を促進する大胆な取組みが急務です。
 足下の住宅価格は、大都市を中心として上昇を続けており、首都圏の新築マンション平均価格が1億円を突破し、一次取得者層の購入能力からは完全に乖離した状況が定着しつつあります。一方で、空き家の増加も加速しております。「新築を諦めて手の届きそうな中古で我慢すべし」というような声も聞こえてきそうな気がしますが、これから結婚して所帯を持ちたい、生まれたばかりの子供を良い環境で育てたい、こうした若者たちにとっては小さくても良いから自分たちの家を持って生活設計の基盤としたいという大きな夢があります。経済の成熟化と共に出生率が減少するのは世界共通の課題です。住宅価格の高騰で富裕層以外では取得困難になっていることが適齢期のカップルの結婚の障害になっていること、教育に係る費用が大きすぎ複数の子供の養育に自信が持てないことが指摘されております。生活の基盤である衣食住のうち、衣食はその中身も充実し量的にもあり余るほど足りているのに、なぜだか住だけは量的充足だけに焦点が当てられ、老朽化ですとか住宅設備までを含めた住みやすさという視点は顧みられていない印象があります。少しでも良い住環境を手に入れたい、誰しもが描く夢を失わせることなく、個性ある人生設計に沿った自由な選択肢を庶民の手に取り戻し、その実現に向けて政策支援の手を差し伸べる、これこそが30年以上にも及ぶ経済の長期低迷と少子化から抜け出すための原点であるように思います。全住協の使命は、全ての国民が適正な負担で良質な住宅を取得できる環境づくりと、バリエーション豊かな市場の活性化に貢献していくことにあります。消費税のあり方はもちろんのこと、令和5年末に期限を迎えます住宅ローン減税制度の中で適用範囲を縮小する対象となっている床面積要件緩和の維持は最重要課題です。本日ご臨席をいただいている諸先生方、関係各位の方々のなお一層のご理解とご尽力を賜りますよう、この場を借りてよろしくお願いを申し上げます。
 省エネルギーをキーワードとする環境問題への対応も急がれており、色々と課題山積ではありますが、全国に1,700社を超える会員を有する協会として、全国あまねく地域に根差した活動を通じて国民の豊かな住生活の実現に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。本日ご参集の皆様方のますますのご支援とご協力を改めて心よりお願いを申し上げまして挨拶とさせていただきます。

[斉藤国土交通大臣祝辞]
 国土交通大臣の斉藤鉄夫でございます。本日は国土交通省へ多くのご招待をいただき、この場を借りて御礼を申し上げる次第でございます。一つ報告をさせていただきます。本日参議院の国土交通委員会で空き家法の改正が審議され、無事委員会を通過し、明日本会議で成立する見込みとなりました。そういう意味で本日はちょっとほっとした気持ちで参加しております。
 さて、馬場会長始め、皆様には日頃より国土交通行政に格別のご理解・ご協力を賜り厚く御礼を申し上げます。今後の住宅政策では将来に承継するにふさわしい良質なストックを今の世代のうちに着実に形成していくことが大変重要であり、住宅の新築・建替えとリフォームに取り組む必要があります。貴協会の皆様にはカーボンニュートラルの実現に向け、省エネ性能の高いZEHなどの住宅の普及や、既存住宅の省エネ改修に取り組んでいただいており、ストックの質的向上が進んでいます。こうした皆様方の取組みに深く敬意を表するとともに、今後ともご尽力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。国土交通省においても住宅ローン減税や、こどもエコすまい支援事業によりしっかりと良質な住宅投資を下支えしてまいります。また、住宅政策においては空き家対策も重要な政策の一つです。令和5年度の税制改正では、空き家を譲渡した場合の3,000万円特別控除を拡充し、空き家の有効活用を一層促進することといたしました。加えて、今国会で審議中の改正空き家法案により、空き家の有効活用や、適切な管理を促し、地域経済の活性化につなげてまいります。さらに、老朽化が進むマンションの管理や再生も重要な課題です。法務省が進める区分所有法制の見直し議論に適切に参画し、国土交通省の検討会でも管理や修繕、再生など幅広い検討を進めてまいります。これらの施策の推進には、全国でマンション及び戸建住宅の供給や不動産流通、リフォームなどに従事されている皆様のご協力が不可欠です。引き続きのご協力をお願い申し上げます。
 本日総会を開かれ、引き続き馬場会長を中心にスタートされたと伺っております。これからのご指導をどうかよろしくお願いいたしまして国土交通省を代表しての挨拶とさせていただきます。

[優良事業表彰]
〈戸建分譲住宅部門(中規模)〉
 「アエラス水戸市小吹町」(ケイアイスター不動産(株))
 「シュプロス国分寺」(興和地所(株))

〈中高層分譲住宅部門(大規模)〉
 「デュフレ横浜石川町」((株)サジェスト)
 「ソシオ大手町 T-SQUARE」((株)GAパートナーズ)
 「ヴェレーナグラン赤羽北フロント」(大和地所レジデンス(株))

〈中高層分譲住宅部門(中規模)〉
 「グランフォーレ日吉レジデンス」((株)コーセーアールイー)
 「モントーレ室見ステーションスクエア」(西武ハウス(株))
 「ベルシード上野松が谷」((株)ベルテックス)
 「ミオカステーロセンター南Ⅲ」(山田建設(株))

〈中高層分譲住宅部門(ワンルーム)〉
 「レジデンス文京春日」((株)アーバネットコーポレーション)
 「SYFORME HIGASHI-IKEBUKURO」((株)シーラ)

〈不動産関連事業部門〉
 「ソラトカゼト 西新井」((株)リブラン)

〈戸建注文住宅部門〉
 「ジョイナス高宮4丁目4番街区No. 4T様邸」(九州八重洲(株))

〈企画・開発部門〉
 「マスターズマンション吹田千里丘 中楽坊」(ハイネスコーポレーション(株))

〈リノベーション部門〉
 「リーフコートプラス」((株)荒井商店)

[優秀社員表彰](敬称略)
 (株)サンセイランディック/村木 彩/小島 朋子/吉川 雄太/髙橋 一真/三ツ澤 育子
 (株)東栄住宅/岸  武志/渡辺 直樹/髙橋 篤史
 日神管財(株)/羽根 礁吾
 (株)日神グループホールディングス/太田 和志
 (株)ニッテイホールディングス/劉  涛
 (株)ニッテイライフ/清水 陽介

[優秀技能者表彰](敬称略)
 ポラスハウジング協同組合/熊谷 昭弘