第13回定時総会を開催
当協会は、6月3日にホテルニューオータニ「麗の間」において「第13回定時総会」を開催した。
総会では、委任状を含め280社の出席があり、「第1号議案 令和6年度事業報告及び決算承認の件」「第2号議案 定款の一部変更の件」「第3号議案 役員選任の件」を全会一致で承認し、「令和7年度事業計画及び予算の件」の報告を行った。
この後、優良事業表彰、優秀社員・優秀技能者表彰を行い、馬場会長から表彰状と記念品が授与された。受賞者は3~4頁に掲載のとおり。なお、総会終了後に開催された理事会において、馬場会長は代表理事に就任。肥田副会長が新会長に選定された。
引き続き行われた懇親パーティーでは馬場代表理事、肥田会長の挨拶の後、中野国土交通大臣、菅元内閣総理大臣など多数の来賓の方々から祝辞をいただいた。(以下に馬場代表理事、肥田会長挨拶要旨並びに中野国土交通大臣祝辞要旨を掲載。)懇親パーティーには当協会会員のほか、国会議員、官公庁・友好団体関係者など約550名の出席があった。
[馬場代表理事(前会長)挨拶]
今ご紹介がありましたが、先ほど開催されました定時総会とその後の理事会におきまして、新しく肥田新会長が選ばれました。会長交代に当たりましてこれまでにご厚誼を賜りました皆様方に御礼の言葉を申し上げたいと思います。
大同団結の結果、会員企業が1,700社にも及ぶ全国住宅産業協会に衣替えしてから今年でちょうど干支が一回りということになります。私が初代の神山会長からバトンを受け継いだのは元号が変わった直後の令和元年でした。
その年の10月には消費税が8%から10%に引き上げられましたし、年が変わるとすぐに新型コロナウイルスが世界的に蔓延をする。緊急事態宣言が発令されるなど、日常生活が大きく変わって世界中に分断があるいは格差が広がる厳しい時代の幕開けであったようにも思います。
平成の時代は、阪神・淡路大震災、東日本大震災など大規模な自然災害が頻発したことから、災害の時代と言われてきましたけれども、地球規模の激しい気候変動が令和になってからも変わることがなく、国土の強靱化と立地の適正化は一体で取り組まれるべき待ったなしの最重要課題かとも思います。
肥田新会長の下、全住協は大都市圏と地方の組織が一体となって日本の国土利用全体を俯瞰しながら、これからの住宅・不動産に係る諸課題に取り組んでいく覚悟であります。私自身も微力ながら新会長をお支えする形で引き続き協会活動に参画してまいりたいと思います。
本日ご臨席の皆様に改めてお礼を申し上げると同時にこれからも変わらぬご支援をいただきますようお願い申し上げまして退任の挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。
[肥田会長挨拶]
ただいまご紹介がございましたように、この懇親会に先立って開催されました定時総会、理事会におきまして第3代の会長に選任されました肥田でございます。馬場前会長におかれては、6年間会長として全住協を引っ張っていただきました。その間、各種の政策提言や税制要望の実現等に関して多大なる貢献をいただきました。これまでのご尽力に感謝いたしますとともに、引き続き、全住協の代表理事として、また、政治連盟の会長として、政策面、税制面を中心にこれまで通りの活動をお願いするものであります。よろしくお願いいたします。
さて、本日は、ご多忙の中、全国からご参集の会員はもとより、中野国土交通大臣、菅元総理、国会議員の皆様、また、政府関係機関、友好団体の皆様など、多数ご参加いただきまして誠にありがとうございます。懇親会開催に当たりまして一言ご挨拶申し上げます。
新しい年度になって、いわゆる「トランプ関税」が世界各国を揺り動かしています。頻繁に変わるトランプ政権の方針によって各国の市場は振り回され、文字通り、株価は乱高下しています。為替相場についても急激に円高方向に振れるなど、先行きが見通せない状況となっています。1980年代から、バブル期、その後の長期にわたる景気の低迷、リーマンショック、そしてコロナ禍を経て事業環境も大きく変わっています。今は、人口減少下にあって、住まい方も様々です。一人ひとりのライフスタイル、ライフステージに応じた住まい・不動産を供給するのが我々事業者の使命であり、コスト高、工期の長期化、用地確保の困難等厳しい状況にありますが、持てる知見・ノウハウを活かして期待にお応えしなければならないと考えています。
もとより、住宅産業は国民の住生活の安定を支援するとともに、内需主導の持続的な経済成長を下支えする裾野の広い分野です。住宅分野への投資の拡大がもたらす効果は大きいことは皆様ご承知の通りです。このため、住宅の取得に関する消費者の皆様の負担の軽減につながる十分な対策を講じることは極めて重要です。この点において、本年末で期限を迎えます住宅ローン減税制度の継続や、新築住宅に係る固定資産税の減免措置の延長等は必ず実現することが必要であり、本日ご出席の国会議員の方々や国土交通省等関係の皆様どうぞお力をお貸しいただきたいと思います。
脱炭素社会の実現への貢献や良好な街並み・都市環境の維持といった課題の解決に向けて、約1,700社の会員を有する協会として、また、全国に拠点を有する組織として、これまで同様、地域に根ざした活動を通じて、国民の皆様の豊かな住生活の実現に向けて全力で取り組んでいきたいと考えております。どうぞ引き続きよろしくお願い申し上げます。
結びになりますが、本日ご参集の皆様方のますますのご発展とご健勝を祈念いたしまして私の挨拶とさせていただきます。
[中野国土交通大臣祝辞]
ご紹介を賜りました国土交通大臣の中野洋昌でございます。全国住宅産業協会の令和7年度定時総会懇親会に当たりまして一言ご挨拶を申し上げます。
我が国におきましては、人口減少・少子高齢化の進行、そして資材価格の高騰もございます。また、自然災害の頻発化・激甚化など住宅をめぐる環境は大きく変化してきております。今後の住宅政策は、これらの変化を十分に考慮しながら、質の高い住宅の新築や建替え、リフォームによる性能の向上、そして空き家対策といった施策を総合的に推進して将来世代に継承すべき良質なストックを形成していくことが重要であると考えております。
省エネにつきましては、本年4月、改正建築物省エネ法に基づきまして省エネ基準適合の全面義務化を施行させていただきました。
今年は住宅ローン減税も適用期限を迎えます。国土交通省といたしましても、住宅ローン減税を始めとする税制措置や子育てグリーン住宅支援事業など、様々な政策ツールを駆使しまして、良質な住宅への投資というものを引き続きしっかり下支えしてまいりたいと考えております。 また、マンションにつきましては、今国会でマンション関係法の改正法案を提出いたしまして先月成立させることができました。今後は改正法に基づきまして、マンションの新築から再生までライフサイクル全体を見通して管理や再生の円滑化を図ってまいりたいと思います。
空き家につきましても特定空家の除却に加えまして改正空家法に基づき、空き家の有効活用や適切な管理にも力を入れ、対策を総合的かつ効果的に推進をしてまいります。
これらに加えまして、住宅政策の方向性を今後示していく住生活基本計画につきましても、有識者会議に馬場前会長にもご参画をいただきまして、正に議論を行っているところでございます。昨今の社会経済情勢の変化や居住ニーズの多様化、住生活を支える担い手の確保など、様々な課題について、今後取り組むべき施策の方向性をご議論いただいているところでございます。
結びになりますが、貴協会のますますのご発展と本日ご出席の皆様のご健勝をご祈念申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。
[優良事業賞]
<戸建分譲住宅部門(中規模)>
「自然と暮らしが心地よく繋がり共存できる街」((株)むつみワールド)
<戸建分譲住宅部門(小規模)>
「八重瀬町建売分譲住宅」((株)りゅうせき建設)
<中高層分譲住宅部門(大規模)>
「ヴェレーナシティ夙川パークナード(Ⅱ街区)」(大和地所レジデンス(株))
「パレステージ鴨宮Ⅱ」(日神不動産(株)((株)日神グループホールディングス))
<中高層分譲住宅部門(中規模)>
「レーヴグランディ東浜 Sea&Park」((株)ファンスタイル)
「ディアナコート駒沢公園」((株)モリモト)
<中高層分譲住宅部門(小規模)>
「リベールグラン姫路」(SHOWA GROUP(株))
「モントーレ大橋アヴァンティ」(西武ハウス(株))
「ミオカステーロ綱島」(山田建設(株))
<不動産関連事業部門>
「GRAND LUXE 代官山」((株)グランドデザイン)
[優秀社員表彰](敬称略)
(株)サンセイランディック/望月 咲良/水野 翔大/竹村 萌/今岡 孝太/長田 弘子
(株)東栄住宅/高橋 洋平/犬山 康輔/道下 尚一
日神管財(株)/中野 浩明
(株)日神グループホールディングス/小西 啓明
[優秀技能者表彰](敬称略)
ポラスハウジング千葉(株)/髙橋 紘一