国土交通省がまとめた、令和7年8月の｢建築着工統計調査報告｣によると、全国の新設住宅着工戸数は、持家、貸家、分譲住宅が減少したため、全体で前年同月比9.8％減の6万275戸と5か月連続の減少となった。季節調整済年率換算値は前月比0.1％減の71万1000戸となり、3か月ぶりの減少。

　利用関係別にみると、持家は前年同月比10.6％減で5か月連続の減少。公的資金による持家は増加したが、民間資金による持家が減少したため、持家全体で減少となった。貸家は同8.1％減で5か月連続の減少。公的資金による貸家は増加したが、民間資金による貸家が減少したため、貸家全体で減少となった。分譲住宅は同8.2％減で5か月連続の減少。マンションが減少し、一戸建住宅も減少したため、分譲住宅全体で減少となった。

　圏域別にみると、首都圏は持家が前年同月比12.3％減、貸家が同12.6％減、分譲住宅が同3.7％減で全体では同9.5％減となった。中部圏は持家が同5.6％減、貸家が同12.1％増、分譲住宅が同9.7％減で全体では同8.0％減。近畿圏は持家が同8.7％減、貸家が同10.8％増、分譲住宅が同10.8％減で全体では同0.6％減。その他の地域は持家が同11.8％減、貸家が同17.0％減、分譲住宅が同13.5％減で全体では同14.8％減となった。

《令和7年8月の新設住宅着工動向の概要》
［利用関係別］
◇持家1万7532戸(前年同月比10.6％減、5か月連続の減少)。民間資金による持家は同11.9％減の1万5912戸で5か月連続の減少。公的資金による持家は同4.7％増の1620戸で5か月ぶりの増加。

◇貸家2万6585戸(同8.1％減、5か月連続の減少)。民間資金による貸家は同9.2％減の2万4796戸で5か月連続の減少。公的資金による貸家は同10.2％増の1789戸で3か月連続の増加。

◇分譲住宅1万5819戸(同8.2％減、5か月連続の減少)。うちマンションは同18.0％減の6148戸で5か月連続の減少、一戸建住宅は同1.1％減の9476戸で5か月連続の減少。

［圏域別・利用関係別］
◇首都圏2万1510戸(前年同月比9.5％減)､うち持家3642戸(同12.3％減)、貸家1万440戸(同12.6％減)、分譲住宅7257戸(同3.7％減)、うちマンション2833戸(同14.9％減)、一戸建住宅4267戸(同4.7％増)。

◇中部圏7395戸(同8.0％減)、うち持家2856戸(同5.6％減)、貸家2604戸(同12.1％増)、分譲住宅1917戸(同9.7％減)、うちマンション678戸(同27.6％減)、一戸建住宅1239戸(同5.3％増)。

◇近畿圏1万701戸(同0.6％減)、うち持家2328戸(同8.7％減)、貸家5445戸(同10.8％増)、分譲住宅2914戸(同10.8％減)、うちマンション1544戸(同13.7％減)、一戸建住宅1352戸(同7.8％減)。

◇その他の地域2万669戸(同14.8％減)、うち持家8706戸(同11.8％減)、貸家8096戸(同17.0％減)、分譲住宅3731戸(同13.5％減)、うちマンション1093戸(同24.3％減)、一戸建住宅2618戸(同8.4％減)。

［マンションの圏域別］
◇首都圏2833戸(前年同月比14.9％減)、うち東京都1336戸(同15.1％減)、うち東京23区1282戸(同7.4％減)、東京都下54戸(同71.4％減)、神奈川県783戸(同31.6％減)、千葉県282戸(同6.3％減)、埼玉県432戸(同39.4％増)。

◇中部圏678戸(同27.6％減)、うち愛知県666戸(同21.6％減)、静岡県0戸(前年同月12戸)、三重県0戸(同75戸)、岐阜県12戸(同0戸)。

◇近畿圏1544戸(前年同月比13.7％減)、うち大阪府1011戸(同28.1％減)、兵庫県83戸(同25.9％減)、京都府450戸(同81.5％増)、奈良県0戸(前年同月0戸)、滋賀県0戸(同24戸)、和歌山県0戸(同0戸)。

◇その他の地域1093戸(前年同月比24.3％減)、うち北海道42戸(前年同月0戸)、宮城県218戸(前年同月比1.8％減)、広島県194戸(同115.6％増)、福岡県290戸(同40.1％減)。

［建築工法別］
◇プレハブ工法7328戸(前年同月比13.3％減、5か月連続の減少)。
◇ツーバイフォー工法7792戸(同6.3％減、5か月連続の減少)。

〔ＵＲＬ〕https://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_001324.html
【問合先】総合政策局 情報政策課 建設経済統計調査室03―5253―8111内線28647､28648