国土交通省がまとめた、令和7年10月の｢建築着工統計調査報告｣によると、全国の新設住宅着工戸数は、持家が減少したが、貸家と分譲住宅が増加したため、全体で前年同月比3.2％増の7万1871戸と7か月ぶりの増加となった。季節調整済年率換算値は前月比10.2％増の80万3000戸となり、2か月連続の増加。
　利用関係別にみると、持家は前年同月比8.2％減で7か月連続の減少。公的資金による持家は増加したが、民間資金による持家が減少したため、持家全体で減少となった。貸家は同4.2％増で7か月ぶりの増加。民間資金による貸家が増加し、公的資金による貸家も増加したため、貸家全体で増加となった。分譲住宅は同14.8％増で7か月ぶりの増加。マンションが増加し、一戸建住宅も増加したため、分譲住宅全体で増加となった。
　圏域別にみると、首都圏は持家が前年同月比3.1％減、貸家が同11.4％増、分譲住宅が同6.7％増で全体では同6.6％増となった。中部圏は持家が同8.9％減、貸家が同6.5％減、分譲住宅が同3.9％増で全体では同7.9％減。近畿圏は持家が同7.8％減、貸家が同19.7％増、分譲住宅が同57.7％増で全体では同24.3％増。その他の地域は持家が同10.3％減、貸家が同8.9％減、分譲住宅が同9.7％増で全体では同5.7％減となった。

《令和7年10月の新設住宅着工動向の概要》
［利用関係別］
◇持家1万8081戸(前年同月比8.2％減、7か月連続の減少)。民間資金による持家は同9.1％減の1万6478戸で7か月連続の減少。公的資金による持家は同1.3％増の1603戸で3か月連続の増加。

◇貸家3万771戸(同4.2％増、7か月ぶりの増加)。民間資金による貸家は同2.1％増の2万7779戸で7か月ぶりの増加。公的資金による貸家は同27.8％増の2992戸で5か月連続の増加。

◇分譲住宅2万2480戸(同14.8％増、7か月ぶりの増加)。うちマンションは同31.8％増の1万1650戸で7か月ぶりの増加、一戸建住宅は同0.5％増の1万564戸で7か月ぶりの増加。

［圏域別・利用関係別］
◇首都圏2万7269戸(前年同月比6.6％増)､うち持家4029戸(同3.1％減)、貸家1万2846戸(同11.4％増)、分譲住宅1万227戸(同6.7％増)、うちマンション5225戸(同7.4％増)、一戸建住宅4802戸(同6.1％増)。

◇中部圏7860戸(同7.9％減)、うち持家2793戸(同8.9％減)、貸家2801戸(同6.5％減)、分譲住宅2220戸(同3.9％増)、うちマンション845戸(同3.9％増)、一戸建住宅1364戸(同3.0％増)。

◇近畿圏1万3310戸(同24.3％増)、うち持家2441戸(同7.8％減)、貸家6059戸(同19.7％増)、分譲住宅4644戸(同57.7％増)、うちマンション3153戸(同121.6％増)、一戸建住宅1464戸(同3.2％減)。

◇その他の地域2万3432戸(同5.7％減)、うち持家8818戸(同10.3％減)、貸家9065戸(同8.9％減)、分譲住宅5389戸(同9.7％増)、うちマンション2427戸(同39.6％増)、一戸建住宅2934戸(同6.9％減)。

［マンションの圏域別］
◇首都圏5225戸(前年同月比7.4％増)、うち東京都2965戸(同15.4％増)、うち東京23区1131戸(同49.5％減)、東京都下1834戸(同454.1％増)、神奈川県1648戸(同9.0％増)、千葉県86戸(同25.9％減)、埼玉県526戸(同21.0％減)。

◇中部圏845戸(同3.9％増)、うち愛知県584戸(同8.2％減)、静岡県173戸(同10.9％増)、三重県88戸(前年同月0戸)、岐阜県0戸(同21戸)。

◇近畿圏3153戸(前年同月比121.6％増)、うち大阪府2542戸(同190.2％増)、兵庫県247戸(同384.3％増)、京都府364戸(同26.6％減)、奈良県0戸(前年同月0戸)、滋賀県0戸(同0戸)、和歌山県0戸(同0戸)。

◇その他の地域2427戸(前年同月比39.6％増)、うち北海道254戸(同719.4％増)、宮城県86戸(前年同月0戸)、広島県348戸(前年同月比136.7％増)、福岡県576戸(同48.5％増)。

［建築工法別］
◇プレハブ工法7998戸(前年同月比9.2％増、7か月ぶりの増加)。
◇ツーバイフォー工法8668戸(同3.8％減、前月の増加から再び減少)。

〔ＵＲＬ〕https://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_001338.html
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