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税制改正結果概要説明会・新春講演会

 1月28日、明治記念館にて「令和8年度税制改正結果概要説明会・新春講演会」を会場及びオンラインによるハイブリッド形式で開催し、合計39社96名が参加した。本講演会は、住宅・不動産分野における最新の税制動向及び実務に直結する法的課題について理解を深め、会員各社の業務に資する知見を共有することを目的として実施された。
 令和8年度税制改正結果概要説明会では、国土交通省住宅局住宅経済・法制課長による説明が行われ、住宅ローン減税を中心とした住宅関係税制の改正内容について解説がなされた。特に、制度全体の枠組みを維持しつつ、既存住宅への支援の考え方や床面積要件の見直しなど、近年の住宅市場やライフスタイルの変化を踏まえた制度整理が示され、今後数年間を見据えた実務対応の重要性が強調された。また、災害リスクへの配慮や省エネ基準との関係など、制度設計の背景についても触れられ、参加者にとって理解を深める機会となった。
 新春講演会では、シティユーワ法律事務所の伊藤茂昭弁護士・青木翔太郎弁護士・渋谷洋平弁護士が登壇し、「不動産の法律相談・紛争対応」をテーマに講演を行った。冒頭では事務所の概要が紹介され、不動産分野を含む幅広い実務に対応してきた実績や、専門性を活かしたチーム体制によるサポートが重要であると話があった。
 続いて、「相続に関する不動産の問題」を中心に、不動産が相続財産に含まれる場合に生じやすい課題について解説が行われた。不動産は価値が高く分割が難しいことから、相続人間の調整が長期化しやすく、利用・管理・処分の方針を巡って紛争に発展するケースも少なくない。こうした事態を防ぐためには、相続開始後の期限を意識した早期の状況把握と論点整理が不可欠であり、不動産実務と法律の連携が重要であることが具体例を交えて説明された。
 後半では、不動産取引や管理業務における法律相談の実務について触れられ、問題が顕在化してから対応するのではなく、契約内容の確認、説明記録の保存、社内での情報共有といった「事前の備え」が紛争予防につながる点が強調された。また、疑義が生じた段階で早めに専門家へ相談し、事実関係と争点を整理した上で対応方針を定めることが、結果として解決までの時間や負担を軽減することにつながるとまとめられた。
 併せて、全住協会員を対象とした、今後実施予定の法律相談サービスについても案内が行われ、日常業務で生じる法的な疑問や判断に迷う場面において、気軽に相談できる体制が整備されたことが紹介された。税制改正への理解と法務対応力の向上という二つの視点から、参加者にとって今後の業務に直結する有意義な機会となった。