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平成28年新年賀会を開催―会員、来賓など1,100 名で新年を祝う―

 当協会は1月12日(火)にホテルニューオータニにおいて「平成28年新年賀会」を開催した。冒頭の神山会長の挨拶に続き、石井国土交通大臣など多数の来賓の方々より祝辞をいただいた(以下に神山会長挨拶並びに石井国土交通大臣祝辞要旨を掲載)。当日は、国会議員、官公庁、友好団体関係者、当協会会員など約1,100名が参加し、新年を祝った。

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▲神山会長


[神山会長挨拶]
 皆様明けましておめでとうございます。
 本日は国会議員の先生方、国交省の幹部の皆様、友好団体の皆様、そして何より会員の皆様に多数ご出席をいただきました。ありがとうございます。昨年から当協会が活動している内容をいくつかご紹介したいと思います。

 まず、少子高齢化の問題です。高齢化は決して悪いわけではありませんし、医療技術が進み大変ありがたいことだと思います。ただ、少子化は将来の日本の存立に関わる問題です。少子化をどう解消したら良いのかを我々住宅業界の人間としても考える必要があるのではないでしょうか。少子化の理由の一つとして住宅の問題があります。例えば面積要件の問題にしましても、子育てをする場合にどのくらいの面積が必要なのか真剣に検討する必要があると思います。

 次に、空き家問題であります。全国に空き家が約820万戸あり、一方、全国のマンションストックは約610万戸あるそうです。この数字を比較してみますと、全国のマンションが全部空き家だとしても、まだその他に空き家があるという状況になります。この空き家数が、どのくらい信憑性があるのかはっきりしていませんが、いずれにしても大変な数に上ると思われます。

 特にマンションの場合、空き家になってしまうと管理費が入らないという問題が発生します。共用部分の電気が消える、あるいはエレベーターが動かない等の状況が発生します。マンションの空き家問題はスラム化してしまうと一戸建よりも深刻な問題になると推測されます。区分所有法も含めて法律的な面から再検討する時期にきているのではないかと思います。これは、我々住宅業界に携わる人間としての使命であろうと思います。ぜひ今後とも皆様のご協力をいただいて空き家の問題に取り組んでいきたいと考えております。

 次いで無電柱化の問題ですが、この件では協会の皆様には大変ご協力をいただきました。当協会では署名活動をしていますが、現在2万名強の署名が集まっております。東京オリンピックが近づいていますし、美観の問題だけでなく、災害があった時に国民の生命を守る、非常に重要な問題になるわけでありまして、ぜひ無電柱化を早く進めていただきたいと思っております。

 最後に、相続税の問題です。優良な街づくりと一口に言いますが、優良な景観をもった街は相続税がある故に壊れつつあります。これが現実です。だからと言って、金持ち優遇だろうということで、なかなか通らない理論であることは、よく理解しております。しかし、住宅は消費財ではないという観点からいきますと、住宅に関する相続税についてはもう少しご理解をいただければありがたいと存じます。

 我々住宅業界に携わる人間としては、安心安全の住まいを供給するというのはもちろんですが、供給した後も国民の最大の財産である住宅ということに対して、しっかり財産を管理する、守るということも我々の使命であろうと思います。

 本日ご出席いただきました皆様、ぜひご協力の程をお願い申し上げます。最後に皆様のご健勝をご祈念申し上げて新年の挨拶に代えさせていただきます。

160112_0035s  菅官房長官
▲石井国土交通大臣                   ▲菅内閣官房長官

[石井国土交通大臣祝辞]
 皆様新年おめでとうございます。昨年10月に国土交通大臣に就任いたしました石井啓一です。どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、住宅市況ですが、消費税率8%に引上げた直後は、住宅着工件数が想定以上の反動減がありました。その後の政策的な対応によりまして徐々に取り戻しつつあるという状況ですが、まだ手を緩めてはいけないと思っております。

 来年度の税制改正におきましては、新築住宅の固定資産税の軽減税率延長に加え、空き家対策として空き家の発生を抑えるための特別措置を創設することにいたしました。また、一億総活躍に絡み三世代同居・近居に関する予算や税制も拡張しておりますので、こういったことを活用して、しっかり住宅市況を盛り上げるようにしていきたいと思っております。また、来年4月には消費税率10%引上げが待っておりますが、8%の時の状況を踏まえて、すでに住宅ローン減税の大幅拡充に加え、すまい給付金を最大50万円に引上げ、贈与税非課税枠を3000万円まで拡充する等、大胆な手を用意しております。8%引上げ時を振り返ると、対策の周知が十分にできていなかったのではないかという個人的な反省もございましたので、政策効果もしっかりと見つめながら、しっかりと手を打っていきたいと思っております。

 本年度内を目途に住生活基本計画の新たな計画を検討中で、神山会長にも社会資本整備審議会住宅宅地分科会の委員に参画していただいています。会長からは先程お話しがあったような若い世帯への支援、子育て世帯への支援、あるいは空き家問題への対処等々のご意見をいただいていますので、そういった意見をしっかり組み入れて本年度末には今後10年間の住宅政策の基本となる素晴らしい住生活基本計画をつくっていきたいと考えております。

 いずれにしましても、今後とも住宅のプロである皆様方のご意見をしっかり受け止めて政策を進めていきたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 結びでございますが、本年一年が皆様にとりまして素晴らしい年になりますことをご祈念申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。

岩沙会長
▲岩沙不動産団体連合会会長

全体写真
▲新年を盛大に祝う