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住宅・宅地分譲20期連続で+水準、流通は8期連続で-
~土地総合研究所、1月時点の「不動産業業況調査」

 (一財)土地総合研究所は、不動産業を営む企業を対象としたアンケート調査(調査対象数147社、回収数125社、回収率85.0%)をもとに、平成30年1月1日時点の経営状況及び 3か月後の経営見通しについて、「住宅・宅地分譲業」「不動産流通業(住宅地)」「ビル賃貸業」の3業種ごとに不動産業業況指数を算出した(-100~+100、0が判断の分かれ目)。

「住宅・宅地分譲業」の経営状況は、前回調査(平成29年10月1日)時点から9.3ポイント(P)改善し、17.6Pとなった。20期連続でのプラス水準となった。「不動産流通業(住宅地)」の経営状況は同2.1P改善し、▲10.0Pとなった。8期連続でのマイナス水準となった。「ビル賃貸業」の経営状況は同5.9P改善し、8.0Pとなり、15期連続でのプラス水準となった。
3か月後の見通しについては、「住宅・宅地分譲業」は0.0P、「不動産流通業(住宅地)」は▲0.8P、「ビル賃貸業」は12.0Pとなった。

【3業種の各調査結果】
[住宅・宅地分譲業]
(1)用地取得件数=▲21.2P(前回調査時点▲21.4P)。9期連続して減少傾向にあるとの見方が続いている。
(2)モデルルーム来場者数=▲6.3P(同▲11.1P)。7期連続して減少傾向にあるとの見方が続いている。
(3)成約件数=▲15.5P(同▲24.2P)。7期連続して減少傾向にあるとの見方が続いている。
(4)在庫戸数=34.9P(同22.4P)。平成21年4月調査以降36期連続して減少傾向にあるとの見方が続いている。
(5)販売価格の動向=37.1P(同37.9P)。平成24年7月調査以降23期連続して上昇したとする回答が下落したとする回答を上回っている。

[不動産流通業(住宅地)]
〈既存マンション等〉
「購入依頼件数」「成約件数」の各指数は前回からそれぞれ4.1P、15.2P上昇した。「売却依頼件数」「取引価格」の各指数は前回からそれぞれ1.2P、4.8P下落した。「売却依頼件数」は17期連続して、「購入依頼件数」は7期連続して、「成約件数」は15期連続して、それぞれ減少傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。一方、「取引価格」は20期連続して上昇傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。◇売却依頼件数=▲11.5P(同▲10.3P)◇購入依頼件数=▲13.1P(同▲17.2P)◇成約件数=▲16.4P(同▲31.6P)◇取引価格=9.0P(同13.8P)。

〈既存戸建住宅等〉
「売却依頼件数」「購入依頼件数」の各指数は前回からそれぞれ8.9P、2.4P上昇した。「成約件数」「取引価格」の各指数は前回からそれぞれ1.4P、7.7P下落した。「売却依頼件数」は平成18年7月調査以降47期連続して、「購入依頼件数」は11期連続して、「成約件数」は18期連続して、それぞれ減少傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。一方、「取引価格」は20期連続して上昇傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。◇売却依頼件数=▲10.8P(同▲19.7P)◇購入依頼件数=▲15.6P(同▲18.0P)◇成約件数=▲23.4P(同▲22.0P)◇取引価格=3.1P(同10.8P)。

〈土地〉
「売却依頼件数」「購入依頼件数」「成約件数」の各指数は前回からそれぞれ13.4P、17.6P、0.8P上昇した。「取引価格」の指数は前回から9.2P下落した。今回の調査では、「購入依頼件数」が2期ぶりに増加傾向にあるとの見方が多い状況に転じた。また、「売却依頼件数」は4期連続して、「成約件数」は15期連続して減少傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。一方、「取引価格」は20期連続して上昇傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。◇売却依頼件数=▲4.6P(同▲18.0P)◇購入依頼件数=9.4P(同▲8.2P)◇成約件数=▲9.2P(同▲10.0P)◇取引価格=13.8P(同23.0P)。[ビル賃貸業]「空室の状況」の指数は前回から20.0P上昇し29.4Pとなった。18期連続して空室は減少傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。「成約賃料動向」の指数は前回と変わらず21.7Pとなった。16期連続して成約賃料が上昇傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。◇空室の状況=29.4P(同9.4P) ◇成約賃料動向=21.7P(同21.7P)。

〔URL〕http://www.lij.jp/search/gyoukyou/g30-01.pdf
【問合先】研究部03―3509―6972