mainvisual

PLAFUS吉祥寺

株式会社荒井商店 

不動産関連事業部門PDFダウンロード

JR・京王線「吉祥寺」駅徒歩3分に位置するマルチテナントビル。街の持つ魅力に寄与する普遍的で存在感ある建物デザインの特徴でもある水平ラインを強調した庇は、フロア内への日射を遮蔽し環境負荷を軽減している。間口18mワイドスパンに天井高3.4mのフルハイトサッシを採用し、整形無柱のフレキシブルなオフィスプランニングを配置している。CASBEE のAランクを取得し、設計開発の段階からBIMを導入することにより、竣工後の建物管理にも活用できている点も高く評価された。

事業コンセプト

1.主旨
荒井商店のフラッグシップとなるマルチテナントビル、事業性を考慮しつつ使いやすい合理的な計画、普遍的で存在感のあるデザイン。

2.事業の創造性
(1)合理的な建築計画
貸室は、無柱整形な配置とし、18mワイドスパンのフルハイト開口。9、10階をセットバックし、貸室と一体利用可能なルーフテラスを配置する。
(2)環境配慮
各階に水平の庇を配置して日射を遮断し環境負荷を低減。南面窓はLow-eガラスを採用。日射熱の侵入を低減。
(3)BCP対応
72時間の電源供給可能な非常用発電機、オイルタンクを設置、テナント用非常用発電機1台の設置可能なスペース確保。防災倉庫配置。

3.事業推進手法
・設計段階から設計ツールとしてBIMを活用。
・用途、規模に合った省エネルギー設計、光環境解析、空気環境解析。

4.維持管理BIM作成業務

商品企画

1.デザイン
吉祥寺は人気の街であるが、その最大の魅力は回遊性と奥行のある街路に沿った賑わいにある。
この吉祥寺の街の「奥行」を建物のデザインに落とし込むことで街の持つ魅力に寄与する建物となることを目指した。
本計画では表通りからの回遊性と賑わいを延長して、敷地の奥行を使い、人々を招き入れるアプローチを計画。
前面道路向かいの路地から敷地の奥まで続く視線の抜けをつくることで街に新たな奥行を与えた。
また、街並みのファサードを構成する水平に垂直の線という普遍的なデザインを用いながら、それらの要素を徹底的に洗練させることを試み、RC庇と連続した窓際の折上げ天井によって内外を連続させることで周囲と調和しながらも街並みの中で存在感の際立つ奥行を持った立面をつくり出した。

2.レイアウト
西側にコアをまとめ、南北に設備バルコニーを配置することでテナントビルとしてのフレキシビリティに対応。
9・10階はセットバックを活かし植栽を施したルーフバルコニーを取り入れた。

3.外構
アプローチ空間の壁面はコンクリートを手作業で溝状に斫ったチェーン引き仕上げとし、床埋込みの照明を受けて空間全体を明るく照らし、チェーン引きの陰影を引き立たせている。外壁面のコンクリートは誘発目地のないコンクリート打放しを実現し、目地ピッチの持つスケール感から建物を開放して存在感を際立たせた。

4.防災対策
・耐震設計 建築基準法で定められた基準の1.25倍の耐震強度を実現。
・非常用発電機 停電時に72時間電源供給できる非常用発電機を設置。
・防災備蓄倉庫 地下2階に防災備蓄倉庫を設置、ビル在館者の3日分の食料を備蓄。

事業成果

1.事業の成功度
令和3年3月竣工で、コロナウイルス感染症の流行期であったが、地下1階を除き満床でスタートした。
また、感染症対策を素早く取り入れた点は関係者から好評いただいている。
BIM事業では国土交通省の補助金事業に採択され、維持管理業務に活かしている。

2.事業の社会的評価
・CASBEE Aランク取得
・BIM 事業
施工段階からBIMを導入し、維持管理に活用。

3.消費者ニーズへの適合性
・感染症対策の実施
トイレは入口自動扉化、自動水栓、自動洗浄、深紫外線照明の設置を実施。貸室はロスナイの設置、換気口付サッシを導入し換気しやすさを実現。

4.事業コンセプト反映度
(1)荒井商店のフラッグシップとなるマルチテナントビル。物販、銀行、不動産、クリニック等多様なテナントが入居。
(2)事業性を考慮しつつ、使いやすい合理的な計画。無柱整形の空間としたことでフレキシブルな貸室を実現。
(3)普遍的で存在感のあるデザイン。周辺建物に溶け込む水平ラインの庇を用いたデザイン、奥行を意識した二層吹き抜けのエントランスを特徴としている。

物件概要

事業主名 株式会社荒井商店 
現場住所 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-2-15
企画設計 株式会社日建設計
施工者名 前田建設工業株式会社
工事竣工 令和3年3月11日

規模概要

敷地面積 699.45㎡
延床面積 5,199.75㎡
構造規模 SRC造(一部RC・鉄骨造)地上10階地下3階建

戸建分譲住宅部門

中高層分譲住宅部門

不動産関連事業部門

企画・開発部門